ギリシャ、バリに魅せられて

ギリシャとバリの旅行記。音楽の話題も少し。

アバの最高傑作 The Winner Takes It All


音楽のことを書くのは久しぶりだが、アバ(ABBA)のザ・ウィナー(The Winner Takes It All)を取り上げてみたい。アバにはダンシング・クイーンを筆頭に数多くのヒット曲があるけれども、アバのメンバー自身が「一番良くできている」と言っているのがこの曲だ。一時期、どのような音楽を志向するか悩んだアバが、自分たちの本質は「ポップス」にあると悟り、それを高い音楽性の中で見事に表現した名曲だと思う。

アグネッタの伸びのあるハイトーンヴォイス、流れるようなメロディライン、それを彩るリリカルなピアノ、すべて素晴らしい。アバ(アグネッタとフリーダ)の発声法はスウェーデン伝統(高音を使って家畜をコントロールする方法)から来ているそうだが、確かに簡単にはまねできない歌い方なのだと思う。細かなビブラートが心地よい響きとなって、これぞアバのボーカルという世界を作り出している。

この曲は映画「マンマ・ミーア」でも主題歌のように使われ、主演のメリル・ストリーブがなかなか見事な歌を披露している。この映画はストーリー的にはあまりに陳腐だが、アバの音楽の素晴らしさとギリシャの海の美しさがそれを補って余りあるものにしていると思う。

YouTubeにはこの曲の動画が幾つもあるが、オリジナル版(アグネッタの名唱)とローラ・ブラニガンのカバー版をリンクしておく。ローラ・ブラニガンは映画「フラッシュダンス」の名曲「グロリア」でデビューして、そのパワフルな歌い方が好きだったけれども、47才で急死している。こちらの動画では「マンマ・ミーア」のシーンが使われているのが懐かしい。


アバのミュージックビデオ The Winner Takes It All


ローラ・ブラニガンが歌う The Winner Takes It All (背景はマンマ・ミーア)


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  1. 2015/06/13(土) 10:42:10|
  2.  ロック/ポップス系
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今年行った3回のライブ

 今年最後の記事として、ライブ公演の感想を書いておこうと思う。僕も学生の頃にはよくライブ公演(コンサート)に行ったものだが、社会人になってからはすっかりご無沙汰。でも、今年からはマーともども時間に余裕ができたので、お気に入りのアーティストが来たらライブを聴きにいくことにしたのである。

 最初は4月にパシフィコ横浜で行われたジェフ・ベック(Jeff Beckジェフベック
僕としては1977年ごろだったか、スタンリー・クラークと一緒に来日した時に武道館で見て以来になる。ギタリストとしては超一流、革新的なアルバムを幾つも発表してきたけれども、やっぱり一番好きなのは「Blow by Blow」、「Wired」の頃になる。とはいえ、今年70才になってもまだ新たなチャレンジを試みているのはすごい。

 満員の会場は予想どおり圧倒的に男性が多かったが、幅広い年齢層だった。今回はサイドギター、ベース、ドラムスという4人編成で、キーボード抜きだったため音の厚みという点で個人的にはちょっと残念。でも、久々に生で聞いたジェフのギターは圧倒的な迫力だった。この人の魅力は音色の豊かさ、リズム感、超絶技巧といろいろあるけれども、やっぱり一番はフレーズの鋭さにあるのかなと思う。MCはほとんどなく淡々と曲が進む構成で、かつ観客は立つこともなくじっくりと音楽を聴くという状況がとても良かった。

 次は10月に武道館で行われたボストンBoston)。ボストン トムシュルツ
何と35年ぶりの日本公演だそうだが、前回は行っていないので僕にとっては初めてになる。MIT出身の天才トム・ショルツ率いるこのバンドの魅力は、何といってもそのサウンドの完成度の高さにある。一時期、ジャーニーとともに「産業ロック」と呼ばれていて、そのネーミングは好きではないけれども、メロディアスでわかりやすい作風であることは確かだ。個人的には初期の2枚とともに、10年ほど前のアルバム「コーポレート・アメリカ」がお気に入りだ。

 10月9日最終公演の武道館は満席。8割以上が中高年層の男性で、会社帰りのスーツ姿が目立った。今回のバンド構成はギター3人にボーカル、ベース、ドラムスで、これが全員腕達者のミュージシャンだったから、見事な分厚いサウンドを作り出していた。トム・ショルツがたまに話すメッセージはすべてスクリーンに日本語訳が表示されるのも、彼ならではの計算された内容。それにしても、トム・シュルツはギタリストだけでなく、キーボードプレーヤーとしても超一流の腕前で、驚きの演奏を披露してくれた。僕が一番好きな「A Man I’ll Never Be」をやらなかったのは残念だったけれども、彼らの一番のヒット曲「Don’t Look Back」のイントロが流れ、サビでツインギターがハーモニーを奏でる時は鳥肌の感激ものだった。

 最後は12月4日、渋谷公会堂での高中正義高中正義
彼も還暦を超えた年齢だが、ソロギタリストになってから多くの傑作アルバムを世に出してきた。僕にとってはジェフ・ベックと同様に、70年代後半に見て以来、久々のライブになる。

 渋谷公会堂は結構幅広い年齢層で埋まり、ヒット曲「ブルー・ラグーン」で始まった。この日の選曲はベストに近く、バンドの演奏は見事で音響も良かった。高中のしゃべりも軽妙で楽しませてくれる(意味不明なMCという点で高中正義と井上陽水が双璧という話は面白かった)。中ほどで、高中が外国人のど自慢番組を見て出演を依頼したという東大生の女性(ツィスマリさん)が登場して、名曲「渚・モデラート」のボーカルをやってくれたが、素晴らしい演奏だった。アンコールにはヒット曲メロディ、さらには僕が一番好きなアルバム「虹伝説」から「You Can Never Come To This Place」まで披露してくれた。これまた鳥肌ものの名演だったけれども、さすがに少し疲れていたのかもう少し弾けるはずなのにという思いも。ただ、昔の(70年代の)高中は結局「Ready To Fly」なのかなという感じだったが、これだけキャリアを重ねると名曲が多く、懐が広いなあと感じた。

 以上3公演、どれも良かったけれども、曲目や会場、それに日本語での語りという点も含めて、やはり高中正義のライブが一番印象に残った。来年もまた是非、幾つかのライブを聴きに行きたいと思う。

 


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  1. 2014/12/29(月) 10:36:47|
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音楽(11) ティーレマン&ウィーンフィルの第九を聴いて

 次の旅行として4月のバリ、夏のギリシャの計画・手配を進めているところだが、そのことはいずれまとめるとして、今日は感銘を受けた演奏のことを書いておきたいと思う。

 2月16日(日)にNHK教育テレビで放送されたウィーンフィルのライブ(昨年11月にベートーベンチクルスとして行われた最終日の演奏)を録画し、今日見てみたが、この第九は実に感動的な名演だった。5.1チャンネルの録音を我が家で許される最大限の音量で聞いてみて、これはすごいと唸ったのである。僕はクラシックに詳しいわけではないので、あくまで個人的な感想だが
  • ウィーンフィルの柔らかい響きが何とも心地よい。特に第3楽章ではその響きの美しさに、ふーっと深いため息が出るような感じ。

  • 緩急の付け方がうまく、盛り上がる部分での演出が自然でかつ演奏の調和が見事なまでに美しい。第4楽章では幾度か身震いするような感動を覚える。

  • 一番すごいと思ったのはウィーン楽友教会の合唱。特に弱音部でのハーモニーが素晴らしい。普通の合唱団ではどうしても少しピッチが下がった感じに聞こえるのに、それが全く感じられない。

 この日、ティーレマンはカーテンコールに4回も呼び出されたそうだが、こんな演奏を生で聞けたら一生モノの宝だったと思う。

  

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  1. 2014/02/21(金) 15:26:13|
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音楽(10) 川の流れを抱いて眠りたい 時任三郎(「ライスカレー」から)

 
音楽というよりテレビドラマの話題になってしまうが、僕の大好きなドラマである「ライスカレー」のことを書きたいと思う。1986年の作品で、脚本は倉本聰。このドラマで効果的に使われていたのが、主演の時任三郎が歌う「川の流れを抱いて眠りたい」だった。

銚子出身のケンとアキラが野球部の先輩を頼ってカナダに渡り、ライスカレーの店をやろうと夢を抱くものの挫折。ケンはアキラと別れた後、丸太小屋作りに加わり、慣れない英語に苦労しながらも奮闘していく・・ そんな青春ストーリーだが、俳優も豪華だったし(時任三郎、陣内孝則、中井貴一、藤谷美和子、北島三郎 ほか)、脚本も音楽も見事な出来だった。さらに良かったのがカナダ(バンフ国立公園)の自然の美しさで、この当時、長期間の海外ロケを行い、英語も多く取り入れたドラマは珍しかったと思う。

ケンとアキラの別れ
ケン(時任三郎)とアキラ(陣内孝則)の別れ、アキラがヒッチハイクで去っていく場面
(ここで流れる「川の流れを抱いて眠りたい」が泣かせる)

BJとミシェル
丸太小屋作りで働くBJ(中井貴一)とミシェル
(二人は愛し合いながらも別れることに)

ジェーンとケン
ケンとジェーン、ジェーンの母
(ジェーンはケンの英語の先生でもあった)

リスとケンの再会
ケンと恋人リス(藤谷美和子)とのカナダでの再会
(これがドラマのラストシーン)

我々の大切な友人であるももこさん夫妻と最初に会った時、ご主人(和成さん)がこのライスカレーの大ファンであったことを知り、驚くとともにとてもうれしく感じたことを思い出す。青春時代の憧れと挫折、広大な大自然の美しさ、出会いと別れ、そんな要素がきれいに散りばめられた本当にいい作品だと思う。

 

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  1. 2013/07/24(水) 12:36:17|
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音楽(9) ア・マン・アイル・ネバー・ビー  ボストン

 
今年もギリシャに行くことを楽しみに待つ毎日だが、それにしても暑い日が続いている。ギリシャも暑いけれど、空気のさわやかさが違うし、何よりもちょっと冷たいエーゲ海に飛び込めば本当に心地よさを味わえる。あと1カ月ほどで出発なので、近いうちにまた今年の旅行計画と手配を書いておこうと思う。

さて、今日はボストン(Boston)の名曲、ア・マン・アイル・ネバー・ビー(A Man I’ll Never Be)を簡単に紹介する。これは1978年に発表されたセカンドアルバムに収められているが、一言で言えば「完璧なロックバラード」だと思う。静かなピアノ伴奏で始まるイントロから壮大な展開を見せる構成、伸びやかなハイトーンヴォーカル、美しいコーラスハーモニー、メロディアスなギターソロ、すべてが素晴らしく、6分以上の曲を一気に聴かせる。

http://www.youtube.com/watch?v=Gmc_t7m2pC4&feature=player_detailpage#t=0s

ボストンはマサチューセッツ工科大(MIT)出身の天才トム・ショルツが作ったバンドで、これまでわずか5枚のアルバムしか出していない。ハードロックとプログレロックを融合したと言われているが、メロディとハーモニーの美しさだけではなく、ダビングを重ねた分厚いサウンドが特徴となっている。
また、アルバムとしては、2002年に発表された5枚目の「コーポレイト・アメリカ(Corporate America)」が佳曲ぞろいで、僕の好きな1枚になっている。
 

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  1. 2013/07/11(木) 15:48:45|
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音楽(8) 中島みゆき

 
 何か月か前の週刊誌に、「日本で一番歌がうまいのはこの人だ」という記事があった。音楽界の一流識者16人が選んだランキングとのことだったが、女性歌手の結果は
 1位 美空ひばり
 2位 ちあきなおみ
 3位 都はるみ
 4位 中島みゆき
 5位 山口百恵
となっている。

 こうしたランキングでは多くの人が同じ感想を抱くだろうが、僕はこの記事を読んでちょっと違うかなとも思いつつ、一方で結構感心した。ベスト3に関しては妥当なところだろうが、山口百恵は後期の充実は認めるにしてもちょっとこの位置ではないなと感じ、中島みゆきを4位に入れたのはさすがだと頷いたのである。

 その記事でも触れていたが、歌がうまいというのは、「技巧的な歌唱力」と「聴き手の心に伝える情念」の両方が必要なのだろう。そして、その情念に関して言えば、中島みゆきは彼女にしか表現できない世界を持ち、抜きんでた存在だと思う。

 吉田拓郎が最近の対談で、「僕がギターでバックバンドをやりたい歌手は沢田研二と中島みゆき」と言っていたが、これもわかるような気がする。声に艶があって、独自の世界を表現できる歌手ということなのだろう。

中島みゆきの作品は詩も曲も素晴らしいが、僕の好きな曲となると「時代」、「かもめはかもめ」、「この空を飛べたら」、「歌姫」、「二艘の船」。他にもたくさんあるので、いずれまた触れてみることにしたい。

 ちなみに、冒頭のランキングの男性歌手は、1位桑田圭祐、2位沢田研二、3位尾崎紀世彦、4位布施明、5位久保田利伸 となっていた。
 

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  1. 2013/06/07(金) 16:39:57|
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音楽(7) イーグルス 「ラブ・ウィル・キープ・アス・アライブ」

 
バリ旅行記が終わり、次は夏のギリシャになるので、その間は音楽や国内旅行の話を不定期に書こうと思う。

 今日取り上げるのは僕の大好きなバンドであるイーグルス(Eagles)の曲、「ラブ・ウィル・キープ・アス・アライブ(Love Will Keep Us Alive)」。これは1994年に彼らが再結成した時に発表したアルバム、ヘル・フリーゼス・オーヴァー(Hell Freezes Over)に収められている。このアルバムはホテル・カリフォルニアのアコースティックバージョンなどMTVでのライブを中心に構成されているが、最初の4曲が新曲で、そのどれもがいい出来だったけれども、僕が一番気に入ったのはLove Will Keep Us Aliveだった。

 この曲ではベースのティモシー・B・シュミットがリードヴォーカルをとっている。彼の声は透明でやや繊細な味があって、それがこの優しいバラードにはとてもよく合う。そして、何よりもイーグルスのコーラスハーモニーがあまりに美しい。

ハーモニーの美しさという点では、例えばビートルズは天才的なセンスがあったし、ビージーズもクイーンも素晴らしかったけれども、昔よりさらに進化を続けているという意味でイーグルスは圧巻だ。

イーグルスのリーダー ドン・ヘンリーはインタビューでこんな言葉を言っていた。
 
「リハーサルは十分やる。声がいいのは偶然じゃない。我々の姿勢としてプロに徹しているからさ。」
(We rehearse a lot. It’s not an accident that the vocals sound good. We approach very professionally.)
 
 この曲も2000年代に入ってからのライブ盤では、さらに美しいハーモニーが堪能できる。才能と努力、すごいグループだと思う。


(スタジオ版はこちら)
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=t6tfTJ4I31g


 

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  1. 2013/05/31(金) 12:59:16|
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音楽(6) 吉田美奈子 「時間をみつめて」

 
このブログはギリシャとバリの旅行記をテーマにしているので、そう頻繁には新しいことを書けない。なので、国内旅行や散策、それに音楽のことをトピックス(つなぎ)的に書いているが、こうした内容を載せているサイトはあまりに数多いので、本当に個人的な好みを書くことにしている。
 
で、今日取り上げるのは吉田美奈子である。この人は日本の女性歌手で言うと、僕の中では八神純子とともにトップに来る存在で、その次に中島みゆき、それから荒井(松任谷)由美というところになる。

70年代半ば、ニューミュージックという言葉が語られ始めた頃、その女性歌手の代表は荒井由美だったけれど、彼女と並んで注目されていたのが吉田美奈子だった。荒井由美は名曲「陰りゆく部屋」の後、松任谷由美となってメジャー路線を走り続けたが、吉田美奈子はメジャーになることはほとんどないまま、でも今日まで素晴らしい音楽活動を続けている。そういえば、90年代の頃、会社の同僚に僕の好きな歌手は吉田美奈子だと言っても、本田美奈子(故人)と勘違いされていたこともあった。

ただ、吉田美奈子は玄人筋からの評価は高く、70年代後半から出したアルバムのほとんどは名盤として語り継がれている。その中でも
・76年のFlapper(「朝は君に」のグルーブ感、「ラムはお好き?」の余韻)
・81年のMonster In Town(「Town」のアレンジ、名バラード「Loving You」)
・82年のLight’n Up(「頬に夜の灯」の軽やかさ、「風」の抒情感)
といったアルバムでは本当に素晴らしい名演を聞かせてくれる。

 
吉田美奈子のすごさは、作詞作曲だけでなくアレンジを含めた音楽のプロデュース力にあり、そしてもちろんその歌唱力にある。かつて、山下達郎が「日本で一番うまい女性歌手」と紹介していたけれども、それはある意味でそのとおりだと思う。
 
吉田美奈子には上にあげた曲以外にも好きな曲は多くあるが、この一曲と言われたら「時間(とき)をみつめて」だろうか。90年発表のアルバム「gazer」に収められた名バラードで、静かな曲調の中で美しく哀しく、そして力強い歌が心を揺さぶる。95年のライブ映像があるので、参考までに。
 
http://www.youtube.com/watch?v=qrWQ02oI4Kw&feature=player_detailpage  
 

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  1. 2012/12/14(金) 15:09:46|
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音楽(5) カラヤン ラストコンサート1988 悲愴

久しぶりに音楽の話題を。

僕はさして詳しいわけではないが、クラシック音楽も好きだ。一番好きな曲はチャイコフスキーの悲愴交響曲で、この曲に関してはかなり多くの演奏を聴いてきた。最近になってカラヤンの最後の来日公演ライブ盤があることを知り、CDを買ったが、これは本当にすごい演奏だ。

カラヤン悲愴

1988年5月のサントリーホールでのライブ録音であり、カラヤンが亡くなる一年前の演奏である。あれだけ何度も悲愴を録音したカラヤンだが、この後には一度も取り上げなかったそうだから、本当に彼の最後の悲愴交響曲になったとのことだ。
 
このCDの多くのレビューが書いているように、このライブ演奏には幾つものキズがある。第1楽章ではリズムが合わずにベルリンフィルのアンサンブルが崩壊しかけるところもある。でも、この演奏全体の持つ緊張感と圧倒的な迫力はとにかく素晴らしい。
 
その中でも白眉はやはり第4楽章だ。第2主題の出だしは比類なき美しさで、そこから徐々に強く、激しく、感情がほとばしるような高ぶりを聴かせてくれる。最後のクライマックス部は本当に見事な演奏で、胸をしめつけられる思いだ。もしこれを当日会場で聴いたら、一生のうちに何度味わえるかわからない、震えるような感動を覚えたことと思う。
 
このCDは心を落ち着けて、可能な限り大音響で聴きたい。それだけの価値がある素晴らしい財産である。
 
 

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  1. 2012/07/17(火) 13:34:54|
  2.  フュージョン他
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音楽(4) 八神純子 「さよならの言葉」

過去のギリシャ旅行記まとめに入る前に、もう一度音楽の話題。
僕が一番好きな女性歌手、八神純子について。ちなみに、同じくらいに好きなのが吉田美奈子、その次が中島みゆきだろうか。

八神純子はヤマハのポプコン出身だが、僕は1977年頃だったか深夜のテレビ番組で耳にした彼女の歌に衝撃を受けた。何と美しい高音を響かす女性がいるのだろうと。
その後、八神純子は「みずいろの雨」がヒットし、「ポーラー・スター」や「パープルタウン」でベストテン番組にも多く出演するようになった。

結婚後はアメリカに移住していたが、昨年から日本での活動も再開している。今、54才とのことだが、あのクリスタルボイスは健在で、デビュー当時と同じキーで歌い上げているのは本当にすごい。

八神純子 ファーストアルバム

これはファーストアルバムのジャケット写真だが、僕の友人が当時、「この服装が僕の好みにぴったりだったので買った」と言っていた。ジャケットでアルバムを買うとは何て贅沢だと思ったが、まあそれはともかく、彼女の初期の雰囲気がよく出ている。

僕自身は「みずいろの雨」以降はあまり好みではなく、ファーストアルバム(思い出は美しすぎて)、セカンドアルバム(素顔の私)に幾つかある抒情的なバラードが一番好きだ。「思い出の部屋より」、「揺れる気持ち」、「夜間飛行」、「DAWN」 みな素晴らしい。
でも、あえて1曲選ぶとすれば「さよならの言葉」だろうか。
2枚目のシングルとして出され、なぜか全く売れなかった曲だ。作詞・作曲の小野佳代子が歌うバージョン(コッキーポップのDVD)もなかなか良いが、ファーストアルバムの最後に収められたこの曲は八神純子の透き通る高音が本当に心地よいと思う。

http://www.youtube.com/watch?v=Yp_2XmH02WM


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  1. 2012/04/11(水) 13:35:29|
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音楽(3) スタッフ 「ハッピー・ファームズ」

音楽の話題、フュージョン系の第1回は、スタッフ(Stuff)について書く。
彼らのファーストアルバム 「スタッフ(Stuff)」が出たのが1976年。当時はまだクロスオーバーと言われていた頃で、その中心にいたバンドがこのスタッフだった。

多分1977年だったと思うが、日比谷野音でのフュージョンライブがあり、その時出演したのがスクエア、プリズム、そしてスタッフだった。スクエア、プリズムの演奏も良かったが(ただしプリズムはこの時全部新曲で通した)、最後に出てきたスタッフの音を聞いてぶっ飛んだことを今でも思い出す。リズムの乗りと心地よさが全然違ったのだ。超絶技巧の曲をやっているわけではないのだが、あのグルーブ感はやはり彼らにしかできないのだろう。

そのスタッフも、リチャード・ティー、エリック・ゲイル、コーネル・デュプリーと亡くなってしまった。多くの人が書いているように、リチャード・ティーのピアノはシンプルだが独特の力強さがあり、ドラムのスティーブ・ガッドとは最高のコンビだった。その一方で、フェンダー・ローデスを弾くと、なんであんなにいい音がするんだろうと思ったものだ(バーバラ・ストライザンドの「ギルティ」はその最高傑作かも)。

それ以外のメンバーもみな素晴らしいミュージシャンだが、バンドとして見たときに要(かなめ)だったのはエリック・ゲイルだったように思う。彼は愛想がないし、ギターソロはそれほどうまいとは思えなかったけれども、バンドのグルーブ感をささえるバックギターとしては超一流、本当の職人だったのではないだろうか。

スタジオ録音盤の中では、シンプルな構成ながらも一番グルーブ感が出ていると思う「ハッピー・ファームズ(Happy Farms)」(ファーストアルバムのB面3曲目)をリンクしておく。鉄壁のリズムセクション、独特なフレーズで歌うコーネルのギターソロ、渋く支えるエリックのサイドギター、素晴らしい演奏だと思う。

http://youtu.be/DXc_S83WK8k


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  1. 2012/04/06(金) 12:55:52|
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音楽(2) ピンク・フロイド 「コンフォタブリー・ナム」

音楽の話題、ロック系の第1回に何を書こうか考えたが、僕の一番好きなバンドの一番好きな曲にしてみる。

コンフォタブリー・ナム(Comfortably Numb)はピンク・フロイド(Pink Floyd)の代表曲で、彼らのベスト曲に挙げる人も多いと思う。1979年に出たアルバム「ウォール(The Wall)」のC面最後(当時はLP2枚組)に収められていた曲だ。この曲を最初に聞いた時は、まずサビの部分(ボーカルがギルモアに代わる部分)でのハーモニーの美しさに惹かれ、そしてもちろんギターソロに圧倒された。

僕は楽器ではピアノが一番好きだが、やはりロック系ではギターだろう。そして、ギターで最も心をゆさぶられるのは、感情を感じるフレーズだ。いわゆる「泣きのギター」はドラマチックなメロディラインやテクニックで表現されることが多いが、本当に感情が移入されたギターを聴かせるという意味で、デヴィッド・ギルモア(David Gilmour)は最高のギタリストだと思う。

この曲のギターソロは某サイトの「100 Greatest Rock Guitar Solos」の第1位に選ばれたそうだ(ちなみに第2位はレッド・ツェッペリンの「天国への階段」)。オリジナル盤でもライブ盤でも、フレーズの歌わせ方、バックとのハーモニー、クライマックスに向けた盛り上げ方、すべて素晴らしい。僕はアメリカンロックも嫌いではないが、こういう曲を聴くとピンク・フロイドはブリティッシュロックであり、日本人の多くはこれが好きなのだろうなと思ってしまう。

ピンク・フロイドに関してはまだまだ好きな曲も多いので、機会があったらまた書いてみたい。僕の人生での悔いの一つは、ピンク・フロイドを生で聴けなかったことだ。

この曲には幾つかのライブ演奏があり、どれもみな素晴らしいと思うが、一番有名な1994年ロンドンでのライブ盤(アルバム「パルス」)をリンクしておく。そう言えば、このアルバムも最初はCD、すぐにVHS、それからDVDと買ってしまった。

http://youtu.be/JWnapx502uQ


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  1. 2012/03/28(水) 12:03:43|
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音楽(1) チューリップ 「青春の影」

ギリシャ、バリの旅行記を各2回アップしたので、音楽についても1回書こうと思う。
世の中には音楽について書いたブログは無数にあるし、自分の好きな曲の情報もネットでいくらでも得ることができるから、ここでは僕の個人的な思い入れについて書いていく。

第1回に選んだのは、チューリップの「青春の影」。誰もが認める名曲である。
僕のカラオケ18番の一つであるが、我々の世代(50代)にとってこの曲は思い入れがある人が多く、飲み会後のカラオケで誰が先に歌うか争いになることもあった。

この曲が生まれたのは1974年、チューリップが「心の旅」でブレークした後となっている。シングル曲としては当時あまりヒットしなかったが、現在に至るまでチューリップを代表する曲として愛されているし、カバーした歌手も多い。

ピアノのイントロから一音づつ下がっていくコード進行はよくあるパターンだと思うが、何といってもメロディラインが素晴らしい。財津和夫の才能を深く感じるところだ。彼は今でも昔と同じキーで、少し枯れた味を加えて弾き語りしていることもすごいと思う。

この曲は結婚式で歌われることも多いそうだが、僕も20代半ば、最初に呼ばれた結婚式で大学の同期とともに「青春の影」にするか、大学の歌にするか、議論になった記憶がある。その時は結局、この歌は見送られてしまったけれども。

You Tubeの中で、テレビCMの挿入曲として使われているものがあったので、リンクしておく。ここでは、定年を迎えた夫婦が描かれているが、確かに「青春の影」は人生の節目を迎え、そこからまた新たに生きていくときにふさわしい曲なのかもしれない。

http://youtu.be/cIc6dNtq8ls


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  1. 2012/03/22(木) 13:45:06|
  2.  フォーク/Jポップ系
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プロフィール

たーぼ

Author:たーぼ
ギリシャとバリが大好きな夫婦 夫(たーぼ)と妻(マー)です。
旅行記を中心に、音楽の話も少しずつ載せていきます。
下のカテゴリーからクリックすると、旅行記としてまとめて読みやすくなります。
コメント、質問はメールフォームからもお気軽にどうぞ。

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